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【2016年末企画】 コラム「不屈の男たち」Vol.5 山田拓巳

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MONTEDIO FREE Wi-Fiサービスで、2016シーズン提供させていただいたコラム「不屈の男たち」をシーズンを振り返る年末特別企画として、ホームページにも掲載させていただきます。

このコラムは全9回、「挫折や苦難を乗り越え、活躍を続ける選手の現在」を取り上げたコラムです。

第5回目は山田拓巳選手。苦闘を続けながらも、今季1年を通し活躍し続け、チーム内でのリーダーシップも発揮し、若手からチームを引っ張る立場としてまたひとつ成長した姿を振り返ります。

ぜひこのコラムから、2016シーズンを振り返って頂き、来たる2017シーズンへの思いを新たにして頂ければ幸いです。

コラム「不屈の男たち」Vol.5 山田拓巳

(2016.10.08 掲載 vs.愛媛FC)


「山田拓巳・背中を見せ続ければ」

 現在のように公式戦にあまり出ていなかった頃の山田拓巳が、年初などの目標によく掲げていたことのひとつに「もっと声を出す」というものがあった。
 誰か先輩の影響を受けたからなのか、自分自身を変えたいと思ったからなのか、とにかく少しでもチームに貢献したいという思いの表れなのだろう。

 08年に千葉市立船橋高校からモンテディオ山形に加入した山田拓巳は、同期加入の廣瀬智靖や太田徹郎とともに高卒でプロキャリアをスタートさせ、「89年組」として当時から期待を寄せられていた。

 自身がピッチに立つ回数こそ少なかったが、プロ1年目でのJ1昇格やJ1初挑戦となった09年からの3年間も見続けてきた。泥臭くともJトップクラスのチームにチャレンジし、チームワークを大事にしながら献身的に戦う先輩たちの背中を、後輩の立場として追いかけて成長し続ける。そんな選手はいまや山田拓巳一人のみとなった。

 13年頃からコンスタントに試合に出続けるようになったが、同時期から「もう中堅選手として自覚を持って」や「上の意見や下の意見も聞いて」といった、プレー以外のところでもチームに貢献したいという主旨の発言も聞けるようになってきていた。
 すでに石川竜也に次ぐチーム在籍9年目の選手。元々責任感は強く、根が真面目なこともあって、今では選手会長を務めるなど、チームをまとめる役割も任されるようになった。

 J1昇格戦線から大きく離されてしまった16年。後半戦に入ってもなかなか勝利をつかめずに苦しんでいたが、ある週の紅白戦の最中に、山田が「もっと戦わなきゃ駄目だろ!」と声を荒げながらプレーする姿をみかけた。メンバーを入れ替えた2本目だったが、その内容はひと目で良くないとわかるもの。実力では差があっても先輩たちが正面から戦ってきた背中をずっと見てきたからこそ、奮わない自分たちへの悔しさも人一倍感じられているのかもしれない。
 山田はそんな強い思いや悔しさも前面に出して、今もチームのためにピッチで戦っている。

 「走る部分だったり、個の部分だけじゃなくてチームに必要なことをやろうとしているから目立つんだと思います」

 同じ時代をピッチの上でプレーしながらずっと支えてきた石川竜也は、最近の山田についてこう話している。石川も山田も今年のチームに必要な要素のひとつとして、「チームのために戦うこと」を挙げている。
 先輩たちが懸命にチームのためにプレーしながら受け継がせてきたモンテディオ山形らしさ。今年はなかなか表現できずに少し薄れてしまっているが、それでも血は脈々と受け継がれている。

 山田がチームのために戦う背中を見せ続ければ、その背中もきっと誰かが見ているはずだ。 

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