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【2016年末企画】 コラム「不屈の男たち」Vol.8 渡辺広大

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MONTEDIO FREE Wi-Fiサービスで、2016シーズン提供させていただいたコラム「不屈の男たち」をシーズンを振り返る年末特別企画として、ホームページにも掲載させていただきます。

このコラムは全9回、「挫折や苦難を乗り越え、活躍を続ける選手の現在」を取り上げたコラムです。

第8回目はレノファ山口FCへの完全移籍を先日発表させて頂いた渡辺広大選手。今季不動のセンターバックとして、モンテディオ山形を支え続けてきた大黒柱。J2残留争いの厳しい戦いの中でも、前を向き戦い続けた姿を追いかけたコラムです。

ぜひこのコラムから、2016シーズンを振り返って頂ければ幸いです。

 

コラム「不屈の男たち」Vol.8 渡辺広大

(2016.11.06 掲載 vs.V・ファーレン長崎)

 

「結果がでなくてもポジティブに」

 今季39節までで37試合出場、3,280分。チームでキャプテンの山岸範宏に次ぐ長さでピッチに立ち続けているのが副キャプテンのセンターバック渡辺広大。声が自身のバロメーターという渡辺は、その特徴を存分に発揮しながら、3バック、4バックを問わずチームの中心で味方を鼓舞してDFラインを統率し、ゴール前でも体を張り続けている。

 今年の失点数は39試合終了時点で47。J2リーグで13番目の少なさだが、下から3番目と奮わない得点数と比べれば、まだ中位に落ち着いている。1試合平均1.2失点ならば、満足とはいかないまでも十分に戦えている数字だ。
 ただ、その割に失点が大きくフォーカスされてしまっているのは、1.2の失点数では、1点取るだけでは試合に勝てないことと、1点を争う勝負どころとなる試合終盤でやられてしまうことがあまりにも多いからだろう。

 冷静に考えればチャンスで決めきれない得点力不足を先に嘆くべきところ。しかし、失点が勝点3を奪えない理由に直結してしまっているのだから、数字とは関係なくどうしても目立ってしまう。見ているサポーターもやっている選手たちもネガティブな印象を持ってしまいやすい部分だ。

 ただ、このような「やられた」試合の後でも、しっかりとメディアに対応しているのは渡辺広大の長所の一つで、試合を冷静に振り返りながら反省点を指摘したあと、常にポジティブな気持ちで次の試合に臨み続けている。

 「ネガティブにやっていても仕方がない。ポジティブにやらないと」

 今年だけでなく、怪我から復帰して試合に出るようになった昨年の後半以降から、ずっと彼はこう言い続けている。

 数的不利を感じさせずに戦った先日のアウェイ横浜FC戦後、試合には敗れたものの「ヤバい、ヤバいと思ってると本当にいいプレーは絶対に生まれない。そういう中でも残りの3分の2をホームで戦えることはプラスにとらえるべきだし、この順位でこれだけやれるんだという自信も付けながら次のゲームに向かわなきゃいけない」と顔を上げながら話をしていた。
  逆境にありながらも前を向ける渡辺広大のポジティブさは負けず嫌いにも繋がる。打ちのめされてもまだやれると言い続けられる人間こそ、戦う集団にふさわしいのだ。

 「本当に届けなきゃいけなかった勝点を届けられなかったのは、本当に申し訳ない」

 囲み取材の最後に大声援を送ってくれたサポーターに向けて渡辺はこう話している。ポジティブな考え方だけで勝てるほど甘くない現実はある。しかし、この逆境を乗り越えて今年の残留を勝ち取るために必要な要素の一つは、やはり顔を上げて戦い抜くメンタルだ。渡辺は最後の拠り所となる強さを持っている。
  
  結果がでなくてもポジティブに。それを言葉にして実行し続けられる選手こそ、この逆境を跳ね返す原動力になるはずだ。

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