モンテディオ山形
モンテディオ山形
2
[ 試合終了 ]
1 前半 0
1 後半 1
1
  • 4分 坂本 亘基
  • 80分 藤本 佳希
  • 63分 米澤 令衣
鹿児島ユナイテッドFC
鹿児島ユナイテッドFC

メンバー

モンテディオ山形

スターティングメンバー

GK 31 寺門 陸
DF 4 西村 慧祐
DF 5 安部 崇士
DF 22 城和 隼颯
MF 7 髙江 麗央
MF 8 小西 雄大
MF 71 中村 亮太朗

75'

FW 9 高橋 潤哉

69'

FW 14 坂本 亘基

69'

FW 42 イサカ ゼイン

81'

FW 90 ディサロ 燦シルヴァーノ

69'

控えメンバー

GK 16 長谷川 洸
DF 2 吉田 泰授

81'

DF 15 川井 歩
MF 10 氣田 亮真

69'

MF 18 南 秀仁
MF 25 國分 伸太郎

75'

MF 88 土居 聖真

69'

FW 11 藤本 佳希

69'

FW 55 堀金 峻明

監督

渡邉 晋
鹿児島ユナイテッドFC

スターティングメンバー

GK 31 熊倉 匠
DF 8 藤村 慶太
DF 23 小島 凛士郎
DF 26 川島 功奨
DF 29 岡崎 慎
MF 15 井堀 二昭

64'

MF 19 稲葉 修土
MF 20 圓道 将良

83'

MF 73 田中 稔也
FW 13 近藤 慶一

64'

FW 36 米澤 令衣

75'

控えメンバー

GK 16 山内 康太
DF 34 丸山 哲新
DF 48 谷田 壮志朗
MF 14 吉尾 虹樹

64'

MF 37 木下 海斗
FW 9 アンジェロッティ

64'

FW 10 武 星弥

75'

FW 11 福田 望久斗

83'

監督

相馬 直樹

スタッツ

90 45 total   total 45 90
6 4 10 FK 9 4 5
2 2 4 CK 1 1 0
0 0 0 PK 0 0 0
6 10 16 シュート 3 1 2
2 0 2 オフサイド 2 1 1

試合環境

  • 天候
  • 気温
    23.2℃
  • 湿度
    59%
  • ピッチ
    全面良芝、水含み
  • 入場者数
    2,578人
  • 主審
    野堀 桂佑
  • 副審
    内山 翔太、千葉 直史
  • 第四の審判
    宍戸 悠悟

監督コメント

平日のナイトゲーム、様々な用事がある中でこのスタジアムに集まっていただいた皆さんに心から感謝を申し上げます。
中継がないような状況でしたので、おそらくこのゲームをライブで見る機会は、ここのスタジアムに来る以外に方法はなかったと思います。ここ数試合、リーグ戦ではなかなか勝ちがない状況で前半戦が終わろうとする中、なかなか勝ちきれないゲームが続き、少しブレイクがありましたが、この天皇杯をきっかけに我々の勝利を信じて後押ししてくれた方々が、今日スタジアムに集まっていただいたと思います。本当に力になりました。ありがとうございました。
ダービーに向けてまた準備したいと思います。

 

 

--今日のメンバー選考についてお伺いします。天皇杯で、普段と違うメンバーも考えられる中で、リーグ戦の主力をそのまま起用した意図について教えていただけますか。

 

考え方は色々あると思います。連戦が続いている中でのミッドウィーク、例えば天皇杯やルヴァンカップは、これまでのスケジュールで言うと、そういうようなシチュエーションが多かったと思いますが、今回に関して言うと、リーグ戦から間が空いてこの天皇杯があるということ、次のダービーに向けて、別にダービーじゃなくてリーグ戦だったとしても、連戦になるとしても、たかだか2試合ですよね。これが5連戦、6連戦というわけではないので。
このスケジュールがシーズンの頭に出た段階で、どういうようなものが考えられるかは僕の中で色々準備していました。その答えの1つが今日のメンバー選考でした。
もちろんこれまでの我々のチームのバイオリズムや勝敗云々というものも加味しましたけれども、何試合も続く連戦ではないというところが一番大きなポイントです。
プラス、ホームで2試合続けてやれるというところも大きなポイントです。全ては勝つために、メンバーを選んだということ。天皇杯だからメンバーを変えて出場機会をいろんな選手に与えようということではなく、連戦であれば、なおかつアウェイで移動があれば、勝つためにフレッシュなメンバーを選ぶことがベストだというのが私の決断です。
大会が変わるイコールメンバーが変わるという考え方ではないということはお伝えしておきます。

 

 

--今日の3ミッドフィルダーについてお伺いします。この形を実戦で行ったのは2試合になりますが、選手同士の距離感はどうだったでしょうか。

 

前回のゲーム、藤枝戦よりは良い距離感を保てた時間があったと思います。特に前半、もう少し前を選びたいというところと、もう少し前に人数をかけたいというところはありましたが、実際、我々のチャンスになったシーンというのは、3ミッドフィルダーのうちの1人が必ず前の4枚の前線のアタッカーに関わっているシーンだったので、そういうシーンは数としてもう少し増えるといいなと思いました。
でも、間違いなく前回の藤枝戦よりは、各々の特徴を理解し合った中で、距離感を探りつつ、前に行くようなシーンを増えたと思いますので、進歩しているのは感じました。

 

 

--決定機の多さに対して、2点というのは足りないところもあると思いますが、その点について評価いただけますか。

 

おっしゃる通りです。先ほど選手にも話をしてきましたが、選手が少しすっきりしない表情というか、良く言えば引き締まった表情をして帰ってきました。
おそらく理由が2つあって、1つは次のダービーが控えているから、もう1つはスコア上もっと盤石なゲームができたということに対する自分たちの悔しさ、その両方があるのではということを選手には伝えました。
あれだけチャンスを作れば、もっとしっかりと仕留めて、盤石な結果を得たかったのは間違いないです。
ただ、今我々が少し勝利から遠ざかっているので、勝利で勢いを得ることは間違いなくありますから、そういう点はしっかりと受け入れて向き合って、勝利の味をしっかり味わいましょう、この勝利を勢いにしてダービーに向かいましょうと伝えました。
しっかりと中身を反省するところは反省して、毎試合そうですが、次のダービーに向けて準備していきたいです。

 

 

--この中断期間の間で、トレーニングから取り組んできた、ミスを恐れずに攻守で前向きにチャレンジするところは、監督の目にどう映りましたか?

 

そういうものを取り戻せた瞬間はあったと思います。でもやっぱり、まだまだ不必要なバックパスや横パスは、数として多かったというのが私の印象です。
もちろん、あれだけ早い時間帯にスコアが動かせたのであれば、そういう心境になるのも理解はできます。それは必要なゲームコントロールなので、前に行き急ぐ必要はないといったところは選手の判断も尊重したいと思います。
ただ、もう一つ踏み込んでいくような姿勢や、前を選べるのに選ばなかったというところも、きっとあったと思いますので、そういったところは映像で確認していきたいと思います。
ハーフタイムで特に前の2人、レレと潤哉が「走っているのになかなか出てこない」ということを言っていたので、そういうものを見逃さないで、相手陣に入っていくことはもっともっとできたと思うので。
そういうところはしっかりとチューニングして、選手の見えているものをもう一度合わせて、選べるようにしていきたいと感じました。

 

 

--ツートップの組み合わせについてですが、3バックにした当初は、藤本佳希選手とディサロ燦シルヴァーノ選手のようなストライカータイプの選手2人が組むこともありましたが、最近はストライカータイプの選手と、トップ下もできる選手との組み合わせが増えてきていると思います。その起用の考え方について聞かせてください。

 

全員が万全な状態で選べる時と、そうでない時があったというのは、3バックを採用して数ヶ月経った中でありました。大なり小なり怪我もありましたし、選びたくても選べなかったという事実もあるので、一概に今おっしゃった9番とこれまで10番をやっていた選手との組み合わせというものは、意図的なものとそうじゃないものがあるということは、ご理解いただければと思います。
このちょっとしたブレイクの間で、ようやくメンバーが戻ってきたというところ。それでも、聖真は今日ぶっつけ本番というところだったので、まだまだコンディションを上げていかなければいけない状態ですけど、そういったときに、10番もできる選手と9番の選手の組み合わせが効果的になり得るだろうなというところは僕の頭にあったので、そういったものを実際に試せたのはありました。
これがまたどういう組み合わせになるかというものは、全員がもっともっと良い状態になった時に、もう一度選べるようにできたらと思っています。

 

 

--先制点の場面ですが、中村亮太朗選手が自陣で奪い返したあと、クロスを上げた流れからでした。練習でも要求してきた前からの守備というところの満足度や評価はどうだったでしょうか。

 

前回の藤枝戦も明確なリゲインの形ではなかったのですが、相手のゴールキーパーがボールを持ってリリースした先に、我々が先に襲いかかったんですよね。
要は、相手が攻撃体制を作る前に自分たちが守備のスイッチを入れに行って、ボールを奪い返すことができれば、穴は空いているので、チャンスになるといったところは、実は前回の藤枝戦でも得点のきっかけはそこでした。
なので、大枠で言うと成果としてはあったと認識しています。
今日の先制点に関して言うと、我々の言葉で言うリゲインというものが、攻撃から守備の切り替えのところで前向きにボールを奪って、すぐに相手のゴールに襲いかかるというところが明確に出たシーンだったので、これはすごくポジティブな材料だと感じています。
ただ、その数をもっと増やしたいですね。もちろん直接ゴールに結びつくことはなかなかないのですが、後半押し込んだところでリゲインを繰り返して決定機を作ったというところ、ああいった時間帯をもっともっと増やしたかったので。そう考えると、前半はそこの強度が足りなかったという印象の方が僕の中では強いです。
あのシーンは素晴らしかったのですが、それ以外のシーンは、外されるものの方が多かったんじゃないかと感じているので、いいものはいいものとして、もっと数を出しましょうと。強度なり、反応なり、遅かったり弱かったりするものは、もっともっと高めていかなければいけないというところで、しっかりと向き合っていって、もっとあの数を増やしていければと思います。

選手コメント

No.11 藤本 佳希 選手

No.11 藤本 佳希 選手

--藤本選手のゴールでチームを勝利に導きましたが、いまの率直な気持ちを聞かせてください。

 

勝つか負けるかの一発勝負だったので、勝って次に進めたという点ではよかったと思います。

 

 

--チームとしてどんなことを共有して臨まれましたか?

 

この1週間準備してきたことをピッチで出すというところは、全員がやれたと思いますし、やってきたことをやるというのを意識しました。

 

 

--ゴールシーンをふり返って、藤本選手の目には何が見えていましたか?

 

(氣田)亮真がクロスを上げる瞬間に、僕に付いていた相手選手より背中側に立てていたので、動かずに相手を見て、いいところにとどまれたので、そこに来ればという駆け引きでした。ほぼ亮真の得点だと思っているので、その前から、亮真からのスルーパスがオフサイドになったり、何本か出してくれていたので、得点につながってよかったです。

 

 

--リーグ戦の大分戦い来のゴールとなりますが、現在のコンディションはどうですか?

 

今日は途中からでしたけど、継続して試合に出られていますが、ゴールは全然足りないと自分では思っています。ただ、ここから点数を取りながらコンディションをもっと上げられたらなと思います。

 

 

--リーグ戦で勝点が取れない時期が続いていますが、今日の勝利はチームにどういった影響を与えそうですか?

 

勝ちは勝ちなので、少なからず、自分たちが勝ったということは自信になりますし、監督も言っていましたが、勝って勢いに乗るといよりかは、練習から勢いに乗って、その延長で勝とう、みたいな、その延長線上に価値がある、みたいなことを言っていたので、今日勝てたというのは、この1週間やったことに対する自信にもなりますし、それは次のダービーにもつながるかなと思います。

 

 

--あらためて、そのダービーへの意気込みを聞かせてください。

 

いろんなところで言っていますが、ただの1試合ではないので、山形が一丸となって勝つゲームだと思います。そういう試合にしたいなと思います。

 

--最後はゴール裏で勝ちをよろこばれたと思いますが、あらためて、ダービーに向けたメッセージをお願いします。

皆さんの思いを背負って僕らは戦うので、一緒に戦ってほしいです。

選手コメント

No.14 坂本 亘基 選手

No.14 坂本 亘基 選手

--ホームで久しぶりに勝利を届けられたということについてはどんな気持ちですか?

 

僕たちが一番待ち望んでいたのは勝利だったので、まずそこはひとつ勝ててよかったです。

 

 

--チームを勢いづけるゴールでしたが、あらためて、ふり返ってみていかがですか?

 

ここ数試合、ゴールに迫れていたんですけど、得点まで至らなかったので、今日こそはという思いで挑んだ結果、決められたのでよかったです。相手はクロスでファーサイドが空くというのが事前のスカウティングで分かっていたので、信じて飛び込んで、あとは冷静に、という感じです。

 

 

--ここまでいいイメージを持ちながらも結果につながらない時期が続いていましたが、今日は体現できたゴールでしたか?

 

チャンスを多く作りましたし、その中で、僕が出ていた時間帯では1点しか取れなかったので、もっともっと最後の質はこだわらなきゃいけないかなと思います。

 

 

--次は仙台とのダービーですが、そこへ向けてのチームのいまの雰囲気はいかがですか?

 

ずっといいのですが、今日の勝利をきっかけにさらによくなると思うので、また明日から全員で統一感持ってやっていきたいと思います。

 

 

--今日集まったサポーターの声援はどのように聞こえましたか?

 

本当に当たり前じゃないので、こういった応援してくださる皆さんのためにも、勝利を届けたいと思います。

 

 

--ここからの意気込みを聞かせてください。

 

自分らしいプレーが、最近数多く出せているので、チームの勝利に直接数字で関わっていきたいなと思っているので、貪欲にいきたいです。

戦評

リーグ3連敗の最中に迎えた天皇杯2回戦は、鹿児島県代表のJ3鹿児島ユナイテッドFCをホームに迎えた。立ち上がりに先制し、後半に追いつかれたものの、決勝ゴールで突き放して2-1で勝利。3回戦に駒を進めるとともに、週末に控えるみちのくダービーへ弾みをつけた。

 

直近のリーグ戦から中3日の鹿児島が先発メンバー全員を入れ替えた中、中10日の山形はリーグ戦の主力を並べ、変更は3人のみ。寺門陸、安部崇士、ディサロ燦シルヴァーノが新たに加わった。

 

互いにシンプルに相手陣地にボールを送り合う立ち上がりを経て、先にチャンスをつかんだのは山形。2〜3分のFK、CKは活かせなかったが、4分、中村亮太朗の右からのクロスを、ファーサイドで収めた坂本亘基が落ち着いて枠内に流し込み、山形が先制した。

 

この先制以降、山形は自信を持ってボールを動かし、攻め込んでいく。11分にはイサカゼインからボールを引き取った髙江麗央がグラウンダーのクロスを送ると、ディサロがスルーした奥で高橋潤哉がダイレクトでシュートを放ったが、ここはGK熊倉匠に防がれた。26分にはイサカゼインのマイナスクロスをディサロが頭で合わせたが、ここは枠外へ。攻め込みながら、最後の3分の1のプレーが合わない回数が増えるにつれ、鹿児島が押し返すシーンも増えていった。

 

34分には左サイドバック・小島凛士郎のクロスに近藤慶一が頭から飛び込んだり、右サイドでこぼれ球を受けた右サイドバック・川島功奨がシュートを狙った。押し込まれた山形は、ボールを奪ったあともブロックの背後にボールを送ることができず、守備で対応する時間が長くなったが、40分過ぎには再び盛り返す。

 

 44分には高橋の裏への抜け出しから攻撃を続け、イサカのクロスを坂本がファーサイドでシュート。ここは鹿児島のGK熊倉に防がれた。アディショナルタイムに入っても、坂本のマイナスのパスを受けた小西雄大のシュートがポストに跳ね返ったり、髙江麗央の角度をつけたクロスに中村が飛び込みヘディングシュートを放ったが、ここも枠外でゴールはならず。1-0で折り返した。

 

互いに交代なしで迎えた後半は、鹿児島にうまく起点を作られ、両サイドからクロスを上げられたり、53分には稲葉修士に強いミドルシュートを打たれたりした。その後は山形も高い位置からのプレッシングで攻撃権を奪い返し、イサカのクロスからディサロがシュートを狙ったり、ペナルティーエリア付近でボールを受けた髙江が切り返しからシュートを狙うなど、押し込む時間を作った。

 

しかし63分、鹿児島はスローインから押し込む時間帯に、近藤の落としを米澤令衣がニアにシュート。これが決まり、1-1の同点となった。

 

直後に鹿児島はFWを含む2枚代えで一挙逆転を目論むが、その5分後には山形も3枚を交代。ディサロ、高橋、坂本に代えて、土居聖真、藤本佳希、氣田亮真をそれぞれ投入した。

 

この交代から、ゲームの流れは明確に変わった。72分には氣田、土居、氣田と縦につないで左サイドを突破。クロスからあわやオウンゴールという場面を作り出すと、74分のCKの流れでは、土居のクロスを西村慧祐が頭で合わせたが、ここも熊倉の好セーブに阻まれた。その直後には氣田から藤本へ絶妙のスルーパスが出されたが、ここはオフサイドと判定された。

 

75分、中村から國分伸太郎にスイッチ。ミドルレンジ、ロングレンジのパスが相手に引っかかるシーンは多かったが、80分に再びスコアが動く。自陣で奪ったボールを中村が前線へクロス。これは右サイド奥に流れていったが、これをスプリントで追いかけたのが土居。収めたボールは中央を経由し、左サイドの氣田に届けられると、氣田のクロスをファーサイドで藤本がヘディングシュート。これが決まり、2-1と再びリードした。

 

この直後の81分、イサカから吉田泰授に交代、氣田が右サイドに回った。反撃を試みる鹿児島に対し、山形は強い守備で対抗。危なげなく残り時間を消費し、2-1のまま勝利。7月16日に行われる3回戦進出を決めた。

 

リーグ戦は中3日、15日にNDソフトスタジアム山形でベガルタ仙台とのみちのくダービーが行われる。