HOME
ブラウブリッツ秋田
ブラウブリッツ秋田
2
[ 試合終了 ]
1 前半 1
1 後半 2
3
  • 5分 佐藤 大樹
  • 66分 小松 蓮
  • 9分 坂本 亘基
  • 81分 西村 慧祐
  • 86分 ディサロ 燦シルヴァーノ
AWAY
モンテディオ山形
モンテディオ山形

メンバー

ブラウブリッツ秋田

スターティングメンバー

GK 1 山田 元気
DF 16 村松 航太
DF 19 尾崎 優成

89'

DF 32 長谷川 巧
DF 71 畑橋 拓輝
MF 5 長井 一真
MF 20 吉岡 雅和

82'

MF 25 藤山 智史

89'

MF 29 佐藤 大樹

82'

FW 10 小松 蓮
FW 34 鈴木 翔大

62'

控えメンバー

GK 17 ルカ ラドティッチ
GK 47 堀内 智葵
DF 4 井上 竜太
DF 24 深港 壮一郎
MF 9 中村 亮太

89'

MF 31 石田 凌太郎

82'

FW 8 畑 潤基

89'

FW 18 川本 梨誉

82'

FW 40 佐川 洸介

62'

監督

吉田 謙
モンテディオ山形

スターティングメンバー

GK 1 トーマス ヒュワード ベル
DF 2 吉田 泰授

77'

DF 4 西村 慧祐
DF 5 安部 崇士
DF 15 川井 歩
MF 7 髙江 麗央
MF 8 小西 雄大

87'

MF 25 國分 伸太郎

87'

FW 10 氣田 亮真

68'

FW 11 藤本 佳希

68'

FW 14 坂本 亘基

控えメンバー

GK 16 長谷川 洸
DF 13 野嶽 寛也
DF 22 城和 隼颯
MF 42 イサカ ゼイン

68'

MF 71 中村 亮太朗

87'

MF 88 土居 聖真

77'

FW 9 高橋 潤哉

87'

FW 55 堀金 峻明
FW 90 ディサロ 燦シルヴァーノ

68'

監督

佐藤 尽

スタッツ

90 45 total   total 45 90
7 7 14 FK 12 6 6
6 2 8 CK 3 0 3
0 0 0 PK 0 0 0
5 5 10 シュート 13 4 9
0 2 2 オフサイド 0 0 0

試合環境

  • 天候
  • 気温
    23.1℃
  • 湿度
    90%
  • ピッチ
    全面良芝
  • 入場者数
    7,577人
  • 主審
    田中 玲匡
  • 副審
    馬場 規、田代 雄大
  • 第四の審判
    瀬田 貴仁

監督コメント

アウェイにも関わらず、秋田の地までたくさんの方が応援に駆けつけてくれました。また、山形やテレビ中継で声援を送ってくれた方々にも感謝を申し上げます。
今日の試合にあたって、選手も、私自身も、コーチングスタッフ自身も、いろんな感情が複雑にある中で、まずは勝って、自分たちの本来の姿、本来の強さ、そういうものを見せたいという想いで、今週1週間やってきました。
ゲームの内容で言えば、ビハインドを負ったような展開から追いついて、またビハインドを負って、追いついてという中で、選手がたくましく、その瞬間瞬間に相手を上回ってくれたことが、今回の勝利に繋がったと思います。
自分もまだ内容のところは精査できていないのでなかなか難しいですけど、選手のメンタリティには感謝しています。

 

 

--前節から監督が変わる中でフォーメーションが4バックに戻りました。どんな部分を修正して立て直そうと思って臨みましたか?

 

シーズンスタートから取り組んでいたシステムだったので、選手がいろいろ考えるものを少なくしてあげて、それでいてスムーズに攻守に躍動できるものが何かと考えた時に、システムを戻すという判断をしました。1週間で何を変えたかと言うと、実際はそんなことなくて、今までやってきたことをそのまま継続して出すようにしました。
ただ、練習するにあたって、日常のトレーニングから当たり前のように発生する、相手よりも素早く準備すること、相手よりも早く動き出すこと、奪われた瞬間にそのボールを奪い返すといった基礎的な部分、そういう習慣をもう一度呼び起こす、よりアラートな状況にするということは、トレーニングの中で求めてきたことでした。

 

 

--実際の試合では、元々やっていた形ですから、サイドの攻撃や背後を取る動き、1点目の坂本亘基選手のゴールもそうでしたけど、手応えはどうでしたか?

 

試合前のミーティングでも、サイドからのクロスに対して、中央だけでなく逆サイドも入ってくるというところでは、亘基が実践してくれたので。
今までもああいう形がうちの1つの武器としてあった中で、それをよく実践してくれたし、皆が良い絵を共有できていたシーンだったと思います。

 

 

--今シーズン、アディショナルタイムに失点する場面がたくさんあって、この試合初めてずる賢く時計の針を進めるようなプレーが見られましたが、意識されましたか?

 

そこは選手たちの言葉から出たことだったので、そこの進め方という部分では、私から何か指示を出したというよりも、(土居)聖真を中心に、非常に賢くやってくれたと思います。

 

 

--勝利しましたが、またセットプレーから失点したことも課題として継続していると思います。今後の修正点を聞かせてください。

 

秋田があれだけ高さのある選手を揃えてくるということで、ストロングな部分だったと思うので、そこでやられたという悔しさはもちろんありますけど、それを上回る得点で返したというところでは評価できるし、そこをもう1度皆で突き詰めながらセットプレーからの失点を0にできるようにやっていきたいと思います。

 

 

--途中交代で土居聖真選手が入ったところで、おそらくフォーメーションを変えるのではなく、坂本亘基選手をサイドバックにしたと思います。今までは見られないようなフォーメーションの変更でしたが、どういった考えがありましたか?

 

 

より攻撃的に行きたいという時に、その人選の中で、左のサイドをより駆け上がるような、そういうオプションが欲しいなというところで、吉田泰授も前半からよくそういうシーンが見られたと思いますが、もう1つオプションとして欲しいなと思った時に、亘基だったらできるんじゃないかなというところで、試合形式のトレーニングで何回かやってもらっていたのですが、本人が前向きにトライしてくれた印象です。

 

 

--水曜日に渡邉晋前監督から最後の挨拶があったと聞きました。最後にどういう言葉をかけられて、どういう思いを託されたのか教えてください。

 

本人の口から伝えていないものを私の方から言うと、ちょっと聞こえ方が違うと思うので、そこは言えません。

 

 

--前監督からどんなものを継承したのかを教えてください。

 

シーズンの初めから、さらに昨年、一昨年から一緒にやってきたので、今回こういうことになった責任というものを私自身も感じています。
ただ、全く違ったものを積み上げてきたわけではなくて、一緒に積み上げてきたという自負もあるので、その部分で攻撃的な姿勢やメンタリティの部分、より前のスペースを、より前に取りに行くというところは継承したつもりです。

 

 

--先ほど本来の姿、強さを取り戻したいという話がありました。山形に長くコーチとしている中で感じている山形の本来の強さや姿はどのようなものか。改めて佐藤監督の言葉から聞かせてください。

 

いろんなチームがいろんなプレーに対して対策はしてくると思いますが、より相手よりも早く準備をするとか、相手が休んでいる間に自分たちから動き出していくこと。
相手をどう動かしていこうとか細かいことをいろいろ考え出すと体が止まっちゃうのかもしれませんが、シンプルに相手よりも早く準備して、早く動き出すだけで優位性が出るのかなというところで、そういうところは本来持っていた姿だったと思います。
ただ、なかなか勝ちがない時は、このプレーを打開するためにはどうしたらいいとか考える作業がどうしても出てきてしまう。そういったところで、考えるよりも先に相手よりも素早く準備をする、構える。そこは山形が本来持っている姿だと思うので、今週1週間の中でも打ち出していきたいと思ってやってきたところです。

 

 

--タイムアップのホイッスルが鳴った瞬間、ベンチのところで、すごいハグの輪ができているのが印象的で、すごい喜び方でしたが、あの瞬間振り返っていかがでしょうか?

 

正直みんな苦しい思いをして迎えたこの1戦だったので。何回も取られた時にくじけそうになった瞬間もきっとみんなあったと思いますが、それでも全員が諦めずに、結果を出した時に自然とお互いを讃え合うような形で、ああいう光景になったのかと。みんなに感謝しています。

 

 

--試合後、ゴール裏のサポーターに挨拶に行った際に、サポーターに向けて、どんな思いで、どんな言葉をかけたのか教えてください。

 

今回は監督という形で指揮を執らせてもらいましたけど、イメージ的にはコーチのまま、今回の試合に向かわせてもらったという印象だったので、今までと同じように勝ってサポーターの前で挨拶できるあの光景は何回味わってもいいなと思いました。
特に何かを声かけてもらったということはなくて、「レレが来るまでの間に時間があるから、尽さんお願いします」みたいな形で挨拶はさせてもらいましたけど、選手と同じように喜びを表現させてもらっただけで、特に何もなかったです。

選手コメント

No.90 ディサロ 燦シルヴァーノ 選手

No.90 ディサロ 燦シルヴァーノ 選手

--試合の感想からお願いします。

 

やっと連敗が止められたので、よかったなと思います。

 

 

--監督交代もあった中で、この試合にどんな気持ちで臨みましたか?

 

監督が解任になってしまったのは僕たちの責任でもあったので、そういうところには責任を感じていましたし、こういう世界なので切り替えるしかない部分もあるので、切り替えて、みんなでいい準備をしてきたのかなと思います。

 

 

--ゴールシーンをふり返ってください。

 

ボールを受けた瞬間にシュートを打つことしか考えてなかったので、シュートを打つまでに、左足で打つか、右足で打つかというところは相手との間合いだったので、半歩ズラせれば決める自信はあったので、うまく外せてよかったです。

 

 

--この雨も考えながらの低いシュートでしたか?

 

雨の日は、ゴロに限る。

 

 

--ここからどんなふうに戦っていきたいですか?

 

僕たちは常にチャレンジャーだと思うので、先を見据えず、1試合1試合、しっかり集中していい準備して、みんなで戦っていきたいです。

 

 

--監督が代わり、フォーメーションも変わった中で、サッカーのやり方ではどんな変化がありましたか?

 

尽さんは「これまで積み上げてきたものを出そう」という感じで、4-4-2に戻した部分があったので、そこに対するとマインドみたいなものはなかったですし、すんなりできたなと思います。

 

 

--ポジションを取る早さ、アクションを起こす早さは出てきたのかなと思いましたが?

 

尽さんが、週明けの練習からそういうところはまたより一層、求めるというふうに言っていたので、選手も意識が少し変わってきたかなと思います。

 

 

--3点目を取ったあとにスプリントでのチェイシングがりましたが、前節のことも頭にありましたか?

 

守りに回るのは嫌だったので、そういう意思表示じゃないですけど、そんな感じです。

選手コメント

No.4 西村 慧祐 選手

No.4 西村 慧祐 選手

--試合の感想からお願いします。

 

厳しい戦いになるのは全員が理解していたので、現状を打開するためにみんなの力を結集して、スタジアムに来てくれたサポーターも含めて、山形一丸となって勝てた試合だと思います。

 

 

--どんな気持ちでこの試合に臨みましたか?

 

いつもよりパワーが必要なことはみんな理解していたと思いますし、それをピッチで表現するだけだったので、(球際の)勝ちを多く拾えたことはよかったです。

 

 

--素晴らしいゴールでしたが、どんなゴールでしたか?

 

気持ちで押し込みました。

 

 

--雨の難しさはありましたか?

 

もうちょっと下が溜まってきたら難しさはあったとかもしれないですけど、スリッピーな部分は自分たちのプレースピードも上がるので、難しさは特になかったです。例年の秋田のグラウンドに比べたらやりやすかったです。

 

 

--佐藤尽監督も、いろいろ考えなくてもプレーできる環境を作ったと一体ましたが、その部分は出せましたか?

 

やっぱり自分たちがいままでやってきたこと、積み上げてきた部分を、みんなが頭で考えすぎずに体が勝手に動くようなゲーム展開というか、ボールの運び方だったり、ボールの動かし方ができれば、自分たちのよさは必ず出ると思っているので、そういう意味では、頭で考えるのではなく、みんなでつながって、わかり合って動くような自分たちらしさが要所で出せたかなと思います。

戦評

リーグ戦4連敗、そして渡邉晋監督との契約を解除し佐藤尽コーチが監督として暫定的に指揮を執ることとなった17位・モンテディオ山形。暫定体制で迎えた14位・ブラウブリッツ秋田との『奥羽本戦』は前節に続くシーソーゲームとなった末に山形が今季初の逆転勝利を収め、ようやくひとつ結果を出した。

 

フォーメーションは昨シーズンから馴染んでいる4-2-1-3を採用。先発メンバーは前節から4人を変更し、GKはトーマス ヒュワード=ベル、SBは左に吉田泰授、右に川井歩が入り、ダブルボランチの一角には小西雄大を起用した。小西は今節の出場でJ2通算200試合出場を達成した。

 

昨季の対戦結果を受け、1stユニフォームを着用して臨んだアウェイの山形は3分、西村慧祐の鋭い縦パスを國分伸太郎がライン間で受けてフィニッシュし、最初のチャンスを作った。しかし直後の秋田のゴールキック、ロングボールの競り合いの局面でファウルをとられると、FKのキッカー・長井一真のサイドへ振ったボールが大外の吉岡雅和の元へ。受けた吉岡がポケットを突いた小松蓮へ預けると、小松は強いフィジカルを活かしてキープしクロス。これを佐藤大樹に頭で合わせられて先制点を奪われた。

 

前節に続いて早々に失点した山形だったが9分、すぐさま追い付く。西村からのロングボールを、背後を突いた藤本佳希が右サイドで収めて内側を走る國分へ。國分はダイレクトでエリア内へクロスを送るとファーの坂本亘基がゴールへ流し込んだ。坂本は2試合連続で相手の先制直後に追いつくゴール。

 

同点として以降は長短のパスを使い分けて秋田のハイプレスを外し、ボールを保持して主導権を握れるようになるが、時間経過とともにパスが通らないシーンが目立つようになる。

 

徐々にシュートチャンスが少ない試合展開となる中で34分、小西のフライパスをエリア内まで上がった川井が頭で合わせるも、秋田GK・山田元気が好セーブ。こぼれ球を相手DFがクリアしきれず、川井が今度は右足でシュートを狙うも右ポストを直撃して逆転とはならなかった。

 

前半の終盤は山形が自陣でのミスからピンチを2度招く。44分、吉田の縦パスをカットされてショートカウンターを受け、最後は藤山智史にフィニッシュを許したが枠の上。45分+2には、ロングボールの処理が不十分となったところを鈴木翔大に奪われてヒヤリとしたが、シュートはヒュワード=ベルが防いだ。

 

両チーム交代なしで迎えた後半、秋田のクリアミスから藤本がシュートチャンスを迎えたり、右サイドでのスローインの流れから、髙江麗央のスルーパスを氣田が受けてシュートを放ったりと立ち上がり5分は山形が攻勢をかけ、いい入りをした。

 

しかし50分を経過すると、秋田の右サイドからの攻撃をきっかけに、立て続けに3本のCKを与える。2本目のCKでは二次攻撃で吉岡のクロスをフリーの畑橋拓輝に頭で合わせられたが、ヒュワード=ベルが右手一本で弾くファインセーブを見せ、チームを救った。

 

我慢の時間を凌いだ山形は56分、左に流れた小西が供給したアーリークロスがピンポイントで藤本へ渡り決定機となったが、ミートできず枠の外へと外れた。その2分後、縦パスを前向きに奪われてカウンターを許し、佐藤大に山形の右サイドを突破されたがクロスは吉田が掻き出した。

 

前半以上にマッチアップが激しさを増し、両チームが揉めるシーンもあった中、山形はルーズボールへの反応が遅れて押し込まれるようになる。すると66分、山形の左サイドでFKを与えると、キッカー・長谷川巧の低弾道クロスを小松に頭で合わせられて勝ち越しを許した。小松はこのゴールでリーグ単独トップとなる10得点目となった。

 

再びリードを奪われた山形は68分、氣田に代えてイサカゼイン、藤本に代えてディサロ燦シルヴァーノを投入する。その4分後、イサカがペナルティーエリア手前でファウルを貰い、好位置でFKのチャンスを迎える。しかし小西が直接狙ったシュートは枠の左へと逸れた。

 

77分、山形は吉田に代えて土居聖真を投入、3バックに変更して攻撃の枚数を増やすと、直後に山形は立て続けに2本のCKを獲得する。1本目はセカンドボールを拾った小西が、ファーを狙ったクロスを入れるも相手にクリアされて逆サイドからのCKに。続く2本目は、セカンドボールを川井が頭で折り返し。ここは跳ね返されたが、もう一度川井が拾うとファウルを貰い、右サイドでFKを得る。キッカー・髙江のアウトスイングクロスをイサカが頭で落とし、これに安部崇士が反応してシュート。ここはブロックされたが、こぼれ球を西村が右足で押し込んでネットを揺らし、81分に再びタイスコアとした。

 

執念で同点に追いつき、勢いづいた山形は更に86分、相手のクリアボールを髙江がカットし、土居へ縦パス。受けた土居はワンタッチで右に流すと相手の裏を突いたディサロへ渡って決定機。利き足とは逆の右足でゴールに流し込み、2戦連続で途中出場から得点を挙げた。

 

遂に逆転に成功した山形は國分と小西を下げて高橋潤哉、中村亮太朗を投入。坂本とイサカをSBの位置に下げ、今度は5バックに変更した。

 

アディショナルタイムに入って間もなくは秋田にCKを与えたが、集中した守備で跳ね返し、以降は4点目を狙わずにボールキープ。時計の針を進めて待望のタイムアップの笛を迎え、『奥羽本戦』シーズンダブルを達成した。

 

後半戦初戦を勝利し通算成績は5勝5分10敗、勝点を20に伸ばし、順位を15位に上げた山形。次節は28日(土)、ホームでV・ファーレン長崎と対戦する。