半田陸選手 プロ契約会見コメント
2019年3月12日(火)に山形城北高等学校にて行われた、半田陸選手プロ契約会見でのコメントをご紹介します。
山形城北高等学校校長 矢萩新哉様 ご挨拶
半田君はU-16日本代表キャプテンであり、AFC U-16選手権で優勝するなどの実績があります。
一方で、学校での生活で言えば非常に謙虚で驕ることなく、一生懸命に勉強もやる立派な子です。
この謙虚さが信頼につながって、(世代別日本代表でも)キャプテンを務めたのだと思います。プロ(としての活動)は非常にハードだと思いますが、体を作り、是非日本代表になってほしいと思っています。
母校としても応援しています。
モンテディオ山形 強化部長 高山明泰 挨拶
半田君ですが、モンテディオ山形アカデミーのスクールSクラス、ジュニアユース、ユースの活動の中で、クラブも育成に取り組んできましたし、彼も自身の向上のためにここまで頑張ってきました。
ジュニアユースの時からユースへの活動の参加やユースに所属してからもトップチームに参加させるなど彼に高いレベルでプレーする機会を与えてきました。
トップチームには、プレシーズンのキャンプやリーグ戦が終了してから天皇杯準決勝までの期間に、天皇杯の登録メンバーとしてトレーニングに参加し、メンバー選考の競争の中にも入りました。
彼は守備のポジションであればどのポジションでも高いレベルでプレーできる選手です。
危険を察知する能力の高さがあり、スピードや駆け引きなど1対1の対応能力も高いものがあります。
また、センターバックの位置からの攻撃の組み立て、サイドバックの位置からのオーバーラップなど、攻撃面でも良いプレーをすることができます。
彼のレベルをさらに高めるためには、日常的にトップチームでプレーしていくことが必要だと判断し、プロ契約を締結したうえで、トップチームでプレーしていく環境を整えることになりました。
近い将来ではなく、今シーズン中にも、一人の戦力として、(リーグ戦の)出場を掴み取って欲しいと思います。
また、その先には、モンテディオ山形にとどまらず、世界を舞台に戦っていけるようなスケールの大きな選手になってもらいたいと期待しています。
(大きな期待はしていますが、)ここからがスタートです。
課題やさらにレベルアップしていくべきこともあると思いますが、半田選手は、その課題に対して一つ一つ取り組む謙虚さも備えていますし、ひたむきに頑張ってくれると思っています。
No.31 半田陸選手 挨拶
プロ契約を締結したユースの半田陸です。小さい頃から応援していたモンテディオ山形の一員になることが出来、とても嬉しく思います。
僕がプロ契約を(締結)出来たのは、アルビレックス新潟シンガポールでプレーしている髙橋成樹選手のお陰だと思っています。
(小学生年代を過ごした)上山カメレオンFCの時から(同じチームにいた)髙橋成樹選手の背中を追ってきて、ジュニアユース、ユースと同じチームに進んだ中でも色々なアドバイスを頂きました。
その成樹選手や家族、お世話になった指導者、山形県の皆さんに早くスタジアムで活躍する姿を見せられるように頑張ります。
そして近い将来、A代表で試合に出られるように、(そして)山形のために全てをかけて戦います。応援よろしくお願いします。
(Q.初めてプロ契約と聞いた時の思いは?)
最初はとても驚きました。そして、一人のプロ選手として山形のために頑張らなければいけないと思いました。
(Q.背中を追いかけたという髙橋選手とは連絡を取りましたか?)
(髙橋成樹選手には)「プロ契約を(締結)出来た」と報告し、成樹選手からは、お互いそれぞれの場所で頑張ろうという言葉を頂きました。
(Q.ポジション的にはいずれはライバルになるのでしょうか?)
ライバルだと思っています。
(Q.髙橋成樹選手に勝つ自信は?)
これからたくさん練習を積んで、(髙橋成樹選手に)勝てるように頑張ります。
(Q.これからチームの中でどんな役割を担ってどんな貢献・活躍をしていきたいですか?)
自分はまだまだ若いので、がむしゃらにボールを追いかけたり、無理のきく選手だと思っています。そういったところでチームに貢献したいと思います。
(Q.J1昇格に貢献したいという思いもある?)
チームを勝たせられる選手になり、チームをJ1に導けるように頑張っていきたいです。
(Q.自身の強みは?またこれからどんなところを強化したいですか?)
一対一の守備は自信があります。ゴール前での体を張った守備などはもっと伸ばしていきたいですが、ボールを扱う技術はまだ劣っているので、改善していきたいです。
(Q.高山強化部長からは駆け引きの上手さ、スピード、危険を察知する能力が高いという話がありましたが自身としてどう思っていますか?)
はい、自信があります。
(Q.具体的にはどういうところが?)
他の人が抜かれても、(自分が)カバーリング出来ることだと思います。
(Q.海外で活躍したいという気持ちはありますか?)
今年の10月にはFIFA U-17ワールドカップがありますし、2020年には東京オリンピックもあります。そのような世界大会で活躍できれば海外に行くことができると思います。
そういったところ(世界大会)で結果を出せる選手になりたいです。
(Q.AFC U-16選手権ではキャプテンも務めました。そういった経験をこれからの世界大会でどのように活かしたいですか?)
アジア予選(AFC U-16選手権)はとても厳しい大会でした。
粘り強さやトラブルがあっても動じないことの大事さを経験しました。(その経験を)今後の世界大会に活かしていきたいと思います。
(Q.好きな言葉や座右の銘を)
好きな言葉は、「継続は力なり」です。
(Q.プロ1年目の目標を教えてください)
まず、早く試合に出て、今年中にA契約ができるように頑張ります。
(Q.FIFA U-17ワールドカップの目標がありますか?)
FIFA U-17ワールドカップではプロ選手としての経験を活かし、一対一の守備やカバーリングでの(自身の)特徴を出して、前回大会より良い結果を残せるように頑張ります。
(Q.目標とする選手はいますか?)
目標とする選手はリバプールのアレクサンダー=アーノルド選手です。
(Q.理由はどういったところですか?)
(アレクサンダー=アーノルド選手は)若いですが、リバプールでスタメンとして試合に出ていますし、クロスが上手く、攻撃のアシストも多く決めています。そういった点を見習いたいです。
(Q.高山強化部長に:高校2年生のこの時期にプロ契約を結ぶ意義とトップチームとユースチームどちらに重きを置いて練習をしていくのかについて)
(半田陸選手が)このタイミングでプロ契約をするに至った理由に関しては、ユースでプレーするレベルから、一段階上に行くタイミングであると判断しました。
今シーズンに関しては、ユース所属の選手でトップチームの試合にも出場ができる、トップでもースでも出場できるという登録の形態を取ります。
彼自身プロの環境下の中で、日々のトレーニングを積むことが一番重要になってきます。そして、その中で彼自身がトップチームで出場機会を得られればベストです。しかし、それが叶わないことあるかももしれません。
この年齢(4月から高校3年生)で、公式戦の場がないのは、彼の成長の中で(重要な)試合経験が不足してしまうことになります。ユースの公式戦に出場するのがベストであれば、(ユースの公式戦に)出場することもあると思います。
これからトレーニングを積んでいく中で、どのレベルのプレーができ、(試合のある)週末の中において、どんな位置づけ(の選手)になるかに応じて、実戦経験を積める場について(クラブの中で調整し)よりベストな形を作っていきたいと考えています。
(Q.トップチームでの練習が多くなるということでよろしいですか?)
基本的にはトップチームでトレーニングする予定です。
(Q.矢萩校長先生へ:半田選手の謙虚さについて具体的に)
特に今年度(2018年度)は(U-16日本代表として)海外に出ていましたし、長い期間(日本に)いなかった時期もあり、(半田陸選手に対する世間の高い)注目がありました。
しかし、(半田陸選手は)それを学校に持ち込みません。普通の子と同じように修学旅行に参加しました。みんな楽しくわいわい、ガチャガチャやることもあります。
勉強の手も抜いていません。
(半田陸選手は)外で経験してきたことを誇らしく感じていると思います。それを傲った形で表現しないところが彼の周りの生徒や先生方の「支えてあげたい」という気持ちを生んでいます。
(Q.半田選手としてもそういった謙虚さということをプレーの中でも心がけているのですか)
心がけていることは、「チームのために自分ができることを全てやろう」ということです。